みなさんこんにちは。陶芸作家の林です。今日から陶芸に関する知識と言いますか、へぇ〜というお話でもしていこうかと思っております。
今日はいわゆる「粘土」のお話からしたいと思います。陶芸の器に使われる粘土は大きく分けて、「磁器」と「陶器」があります。大きな違いはその原料となる物が違います。良く「陶器を土もの、磁器を石ものというように、陶器は暖かい味わいや表面の素朴な風合いが楽しく、逆に磁器は白くガラスのような滑らかさ硬質さが魅力ですよね
陶器はカオリンを含まない粘土(土質)を低温で焼いて作られるのに対し、磁器は石質即ち長石が主成分を成している磁土を高温で焼き使うのが大きな特徴です。
中国の景徳鎮や有田焼の様に白くて、叩くと金属音がする物は磁器です。高温で焼くので焼き締まりますので、薄くても丈夫な器が出来ます。
それに対して、信楽や備前、萩焼と言った茶色いイメージのある焼き物は陶土を使っています。これ又、たくさんの陶土がありますので、一つ一つ説明するとかなりの長文になりますので今回は割愛します。
では、実際器を作るとなったら、どんな土を使ったらよいか??
それは、「焼き上がりのイメージ」を大事にしてください。
さっきも申し上げた通り、粘土によって原料が違います。簡単に言うと次の3つだけでも理解できていると粘土の選択がし易くなると思います。
1、粘土の中の鉄分が多いか少ないか鉄分が多いと、焼いた時に茶色っぽくなり、少ないとクリーム色。殆ど入っていないと白っぽくなります。
2、ザラザラしてるかさらさらしてるかさらさらしてると、つるっとした表面になります。陶板など板場にするなら粗目の方が反りが少なくなります。また、「陶器」感を出すのであればある程度の砂っぽさがあるとより暖かみが増すかもしれませんね。
3、あとは粘性です粘り気が強いと電動ロクロ等にむいてます。磁器等粘り気が少ない粘土を電動ロクロで奇麗に作ろうと思うとかなりの技術が必要になります。
ということで、まずは焼き上がりのイメージを大事に、どんな粘土を使うかチョイスをして、自分なりの技法で作成すると上達も早いと思います。
陶芸の世界では「土練り3年」というくらいですから、土をこねることで、粘土の違いを見極めれるようになりましょうね♪